免震構造と災害対応
免震構造
当院では「免震構造」を採用しています。
免震構造とは
建物下部に設置した免震装置の働きにより、地震の揺れが建物に伝わりづらく耐震安全性の高い構造形式です。
免震構造と耐震構造の違いは?
免震構造は、地震時に水平にゆっくり揺れるため、構造体の損傷や家具・備品の転倒をおさえます。
建物の柱・梁などで地震の力に対抗する一般的な耐震構造と比較し、より安全・安心な建物です。
東日本大震災において免震構造は?
ほとんどの建物で被害がなく施設機能を維持でき、安全性の高さを実証しました。
免震構造Q&A
合計62基で支えています。(高減衰ゴム系積層ゴム:54基+天然ゴム系積層ゴム:8基)
- ※積層ゴムは鋼板とゴムシートを薄く交互に積み重ねたもの。鉛直方向には硬く、水平方向には柔らかい特性を持ち建物をゆっくりと動かすことができます。
- ※高減衰ゴムはゴム自身に粘り気があるため、建物をゆっくり動かすだけでなく、揺れに対する減衰効果、すなわち建物にかかる地震動にブレーキをかける効果も持ちます。
直径85cm~65cmの丸型の積層ゴムで、装置高さは32cm~37cm程度です。
約23,000tonです。
構造計算による免震層の水平変形量は、地震レベルに応じて以下の通りです。
- 中地震時 ― 稀に発生する地震動(震度5強程度)
- 15cmくらい
- 大地震時 ― 極めて稀に発生する地震動(震度6強程度)
- 40cmくらい
大地震時における1階にかかる地震力は、同規模の一般耐震建物に対して約1/5の低減効果があります。
- ※構造計算により得られた4階床最大応答加速度は、地震レベルに応じて以下の通りです。
- 中地震時 ― 稀に発生する地震動(震度5強程度)
- 100gal
- 大地震時 ― 極めて稀に発生する地震動(震度6強程度)
- 150gal
重力加速度1G(≒980gal)と比較すると大地震時で0.15G程度です。
- ※震度3程度までは一般耐震建物と同様に揺れます。
長周期成分を考慮した模擬地震波(サイト波)による解析・検討を行い、構造的に問題ないことを確認しています。
- ※キャスター付きの医療機器・什器類については定常時キャスターをロックする等、運用面での地震揺れ対策をお願い致します。
災害対応
当院では、万一の災害発生時にも対応できるよう、さまざまな設備や機能を備えています。
災害時設備機能Q&A
病室、診察室、共用部等医療活動に必要な室の照明の30%程度、手術室、救急室の照明の50%程度(手術室・分娩室の無影灯は100%)が非常用発電機により点灯でき、災害時の医療活動ができるようになっています。
オイルタンクで、3日分の非常用発電機の電源供給を確保しています。
病室、共用部等医療活動に必要な室のコンセントの一部、手術室、救急室のコンセントの大部分、緊急検査機器電源、医療ガスポンプへ非常用発電機により電源供給します。X線一般撮影(1室)とCTについても、発電機の運転状況(余力)を見ながら、電源供給が可能となっています。
冷蔵庫、炊飯器、回転釜、コンビオーブンには、非常用発電機により電源供給を行い最低限の給食機能を確保しています。
発電機の運転状況(余力)を見ながら必要なエレベーターに手動操作で電源供給をすることで、エレベーターを動かすことができます。
飲料用の水、半日分(40m³)は、受水槽に溜めた水で確保しています。さらに、給水車により受水槽に追加補給し供給することも可能です。但し、無制限に使うと枯渇してしまう恐れがあるので、大切に使ってください。
トイレなどの雑用水は3日分を雑用水受水槽で確保しています。雑用水の供給に必要な機器や井戸ポンプや井戸水のろ過装置も非常用発電機により電源供給が可能です。(手動)
地域の下水が機能しなくても、地中に埋設してある緊急排水層に3日分程度の廃水を貯めることができます。
どうしても必要な手術室や救急室の冷暖房の他、電気の利用状況により手動で、厨房換気ファン、サーバー室、血管造影室エアコンにも電源供給を行うことができます。
災害時には休診となりますが、急患のみエントランスホールがトリアージスペースとなり、負傷者の程度や治療の優先順位を判定し、リハビリテーション科・外来待合スペースにて災害医療対応します。
月~土曜日 8:30~16:30
祝日および休診日は除く
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